ユネスコ無形文化遺産に日本の和食が登録されました。
和食は料亭で出して頂くような、懐石料理や高級料理のことでも、お寿司などの日本独特の料理をさしたものではなく、登録された和食の正しい内容は「日本の伝統的な食文化」です。
日本列島は四季の変化が明確で南北に長い列島であることから、微細な四季の移り変わりを感じることができます。また、海に囲まれた島国で、暖流と寒流の両方が流れ込む事から、豊かな食材にも恵まれています。
山も南北に連なり、摂れる山菜や野菜は500種類を超えるそうです。
昔から、そんな身の回りにある食材を食べ、豊かな自然が生み出す食材から四季の移り変わりを感じてきた日本人。
それが、道路や機器の発達、冷凍や加工品、大型スーパー、コンビニなどにより、沢山の食材がどこでも簡単に手に入るようになりました。また、野菜の作り方も色々な研究や肥料、作り方によって、季節に関係なく食べられる。一見、とても便利になり、暮らしが豊かになったように見えます。
そのかわり、日本の四季に準ずる暮らし方は無くなっていきました。
ユネスコ無形文化遺産に登録されたということは、この日本の伝統的な食文化が無くなる危機を迎えているという事になります。
自分で畑を耕すことは、とっても敷居が高いですが、地場産のものを、生産者さんが見えるところから買う。
そんなところから始めてみませんか?
肥料も薬も出来るだけ使わず育ったお野菜は、形が悪かったり、虫がついていたりするかもしれませんが、むしろ、虫も食べない野菜の方が怖くないでしょうか?
土の力だけで育った野菜は、厳しい自然にも、病気にも負けず、たとえ小さくとも、エネルギーに満ちています。
生き生きと生きています。
そんな命をいただくことにより、自然に、「いただきます」と手を合わせたくなる。
ありがたいなぁ、といただく食事こそ、私たちを元気にしてくれると思うのです。